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テニミュ4th関東氷帝はテニミュって楽しいじゃん!!!をめちゃくちゃ更新して来るので最高

ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン青学vs氷帝が、テニミュって楽しいじゃん!!!をめちゃくちゃ更新してくれるので、自分のために東京初日〜東京楽までの感想をまとめておく。他人に読ませるための文章になってないので大変読みにくく、見たくないものを見る可能性があるので読まれる方はご注意ください。

テニミュは2ndから見てるのに、4th見てると新規ハイみたいなワクワクして飛び跳ねたくなる気持ちにしてくれるのですごい!それが一番最高、ありがとう!

 

テニミュ4th関東氷帝、まじで最高すぎるんですが、芥川慈郎が登場時点で既にナンバー2として描かれてたのが最高!ド頭での氷帝曲が、原作の芥川慈郎登場時の不穏さをもう一度味わわせてもらってる感じがして嬉しかった。みんなが自己紹介で歌っていくのに唯一メンバーからの他己紹介で歌われていて、しかも「心を抉る」とか歌われるの最高すぎて毎回ぶっ倒れそうになる。こいつは何者なんだろうっていう怖さの後に、本当に敗者切り捨ての氷帝ナンバー2か?っていうあの天真爛漫さのギャップ。見たかったものを見せてもらってる。

氷帝校歌(ロイヤルスラム)、跡部が歌う横でジローが跡部とは違う歌詞を歌ってるのしびれたなあ。ナンバー2としての芥川慈郎めちゃくちゃ好きだ。ジローが普段寝コケててもサボってても正レギュラーだしナンバー2でいられるの、氷帝というチームの異質さの一つで大好き。

昔、芥川慈郎はあんなにテニスを楽しんでるのにどうして天衣無縫の極みにはならないんだろうって考えた事がある。ジローが好きな人は絶対通るんじゃないかな。確かに天衣無縫ではあるのに、その先へ行けないのはなぜ?って。天衣無縫だけが是ではない今ではもうあまり意味のない問だけど。

芥川慈郎は別に強くなろうとか思ってなくて楽しくテニスできてる今この瞬間にだけ生きていて、負けた悔しさは一瞬後にはまたやりたいに変換されて持続しない。その無邪気な愛らしい笑顔で数多の真剣な強くなろうという努力を散らしてきた男だから、4thジローの笑顔に愛らしさと無垢な怖さが共存してるの好き。ジローの笑顔、口角はたしかに笑みの形に上がってるし身体も歓喜に飛び跳ねてるのに目が爛々と次の獲物を狙ってる。楽しいねテニス。跡部が歌ってる横で、一人「インペリアルマッチ 夢の続きを」って歌ってる芥川慈郎かっこよすぎでたまらない。最高。

 

乾先輩のレボリューション&エボリューションソング「糸を手繰り寄せ」って歌詞の時に振り付けの妙でミサンガの結び目から糸が揺れるのがめちゃくちゃグッとくる。

手塚とのランキング戦で乾先輩のミサンガが切れて落ちるのって、原作読んだ時は単に漫画としての見栄えの為の演出だと思ってたんだけど(失礼)テニミュで見ると乾先輩が切れたミサンガと眼の前の手塚を見て笑うから、今日はきっと乾先輩にとって叶っている日なんだなあって思う。

ミサンガが切れて何かが叶ってるのだとしたら、手塚が自分に対して本気を出した事なのか、自分のデータを遥かに上回る新しい手塚国光を見られてそのデータを取れることなのか、何かはわからないけど、乾先輩のワクワクとした笑顔を見ると叶っている日が来たことをおめでとうって思う。4th関東氷帝の乾先輩、いつ見ても見てる人間を幸せにしてくれるから、乾先輩が幸せでいてくれたらいいなあという気持ちになる。もうずっと叶っている日だったらいいな。

 

3人でダブルスする時の菊丸が本当に素晴らしく熱くて泣きそうになった。4thはきちんと4thの中で楽曲をうまく使ってて、リプライズが感動的だった。3人でダブルスの時に菊丸が大石を思って歌うシーン、菊丸泣いてるのかってくらい熱と想いがこもっててたまらなかった。

この前段階で黄金ペアの喧嘩をピリピリと雰囲気悪く描いたのがすごくよかった。それによって仲直りできた後の、試合直前の離別の痛みが引き立つし、追い詰められた菊丸が「まだまだお前とボールを追いかけていたい、終わらせるわけにはいかないから」ってルドルフ戦での大石の歌を歌うその切々とした思いが引き立つ。

3rdの時は大石の離別の痛みが紗幕越しの菊丸とのデュエットで引き立っていて好きだったけど、4thは菊丸の離別の痛みが切々と迫ってくる描き方で、それを大石を思うことで乗り越えて成長して見せる姿に泣きそうになる。

 

トリプルダブルスで「仰せのままに」と歌う桃城好きだ!菊丸が復活して桃城の目を見て言った「大石のうけうり」の言葉に、ニカーって笑ってみせた桃城が「仰せのままに」って歌うのは、大石からの「俺を引退させるな」という重すぎるオーダーに対しての覚悟と敬意の詰まったアンサーだと思った。D2の試合中の桃城、試合が"楽しくて"笑ってる時って全然なくて、菊丸が復活した時の笑顔は安堵とこれから劣勢をひっくり返す覚悟が滲んで見えたし、他の時も敵に隙きを見せないための笑顔だし、菊丸を支えるための笑顔だし、自分を鼓舞するための笑顔だし、トリプルダブルスの桃城めちゃくちゃ魅力的だ。自分が苦しい時こそ、劣勢の時こそ、人前では笑って見せる桃城の試合中の笑顔を見てると、心の内では「俺!がんばれ!」って必死に胸を壊れるくらい叩いて鼓舞してるんじゃないかって、大石お前後輩に「俺を引退させるな」とかこんな重いもん背負わせるな!って思っちゃったよ。でも覚悟の滲んだ笑顔かっこよかった。

 

D2で忍足がラケットで桃城に顎クイするところめちゃくちゃ良かった。忍足って出会ったときからずっと桃城のことを舐めてるんだけど、この試合の敗北から全国氷帝で再戦するまで、忍足はずーっと桃城とのこの試合を胸に焼き付けたまま過ごすんだと思うとたまらない。試合後の握手のあと、桃城を見る目がすごい熱量で焦げ付きそうでよかった。忍足侑士が全国氷帝で謀反を起こすって私は知ってるので本当にたまらなかった。

 

乾先輩と海堂の大好きな関係性がめちゃくちゃ魅力的に描かれてて改めて大好きになった。利害の一致からダブルスを組んで、でも根底に信頼があるから噛み合ってお互い強くなれるダブルスペアという所がすごく好きでたまらんのだけど、このふたり自分達のペアに自信満々で嬉しくなっちゃった。自分の強さとパートナーの強さに自信がある。良いダブルスペアの始まりを見せてもらった。うれしい、しあわせ。

「旅は道連れ世は情け」って歌うダブルスペアがいます、誰でしょう?って聞かれたら乾先輩と海堂だなって思うから、もう大正解フレーズで楽しくなっちゃった。

海堂が乾先輩へ示す信頼の色や形が3rdと4thで全然違ってそれが楽しくてたまらん。「さあ反撃といくか」に「はい」って応える海堂、3rdの佐奈ちゃんはすごく貞淑な感じで応えるんだけど、4thの悠雅くんはすごく力強くて、そして試合中のブーメランスネイクの完成を見届ける乾先輩の「振り抜け!」も力強くて、自分のパートナーと呼応していて良かった。3rdの佐奈ちゃんと涼星くんのペアはダブルス組むまでを逆算して関係性を作っていて、そのふたりのちょっと耽美っぽい密やかな感じも大好きだったし、4thの二人共が自分と相手の強さに自信があって互いのこだわりを貫くことを全力で肯定し合うのも大好きだ。

 

個人的に今公演で一番グッと来たの、菊丸とタカさんなんだけど、菊丸は前作の大石ソロを熱を込めて歌ってるところ、タカさんは亜久津との会話を思い出しながら勝利への闘志を燃やすところが好きで、この2つとも前作からうまく繋がってる演出がすごく良かった。初日から東京楽まで6公演見たけど、いつもいつも2人の歌も演技も地続きの熱のこもり方がすごかった。

 

二幕始まりでWe are Prince of Tennisって歌うの良いなあ。4thのテニミュはずっと俯瞰の視点がある。原作のテニスの王子様が完結して、テニミュとしてももう3度物語を終わらせてきた。リョーマを主人公としてリョーマを王子様として描く視点だけでなく、ファンにとって今はもう当たり前に持つ視点である、テニスと向き合うすべての彼らが王子様であるという事をきちんと描くって、宣言みたいに歌ってみせるんだな。

 

S2ジローの歌が楽しくてよく脳内をグルグルするんだけど、曲もかわいいし舞台上はどいつもこいつもドタバタわちゃわちゃ目が足りなくて忙しい!「C調な俺に気をつけて だって目覚めさせたのはキミ!」って歌詞、氷帝校歌ではジローだけ他己紹介で強さと怖さが引き立ってたから、ここでマイペースな自己紹介っぽくなるのも好きだ。お〜は〜よ〜!

弟が世話()になったらお礼参りしちゃう不二周助だけど、ジローとの対戦後の柔和な態度。今公演観月もいるから扱いの違いが明確すぎる。あ、戦ってみたらコイツには他意も悪意も全然なかったからいいやって感じで好きだった。

 

跡部ディスコって言われてる321ready?yeah〜!の歌好きだな。トリッキーな美技で翻弄すれば大抵の相手は負けて消えていくから、跡部景吾の本質であり高潔さの裏打ちをする泥臭さはこの時点では全く出さないけど、これから先どんどん剥がされていく。

跡部の歌の歌詞「俺はトリックスター」は歌唱のタイミングを含めて合ってるなと思ってて、トリックスターって調べると意味が2つ出てくる。

① 詐欺 (さぎ) 師。ぺてん師。

②神話や民間伝承に現れるいたずら者。秩序の破壊者でありながら一方で創造者であり、善と悪など矛盾した性格の持ち主で、対立した二項間の仲介・媒介者の役目を果たす。

①の意味で外から見た跡部景吾を歌ってるのが、まだ手塚に対して自分自身をさらけ出す気がサラサラないのがわかっていいなあと思うし、②の意味では跡部景吾氷帝学園での在り方や二面性(破壊者と創造者、派手さと堅実さ、冷静さと苛烈さ等)について歌ってる曲なんだと理解した。テニスの王子様って実力や本質を結構隠してることが多いし、どちらの意味も含めてS1序盤の跡部に対してトリックスターという単語は合ってるなと思ってた。

4th関東氷帝を見てると、氷帝学園って全国区になったのめちゃくちゃ最近なんだよなって事に気付かされる。越知月光の時代にやっと全国区になったばかりで、過去に堅実に勝ち続けてきた結果が今の氷帝学園なんだなって。

 

手塚と跡部の新しい一騎打ち、4thテニミュの覚悟あふれるチャレンジ精神に最高にテンションが上がった!テニミュはキャラクターの種を持つキャストをオーディションで選んできた。今ここにいるキャストを、その中のキャラクターの種を最大限に引き出し芽吹かせ開花させる歌と演出をぶつけて来て、それに彼らも最大限に応えていて凄まじい試合になっていて最高だった。

タカさんvs樺地は相互理解のシングルス(君も誰かのためにテニスを愛してここまで来たんだろ)で、手塚vs跡部は相互不理解のシングルスなのがガツンガツンに伝わってくるのが超面白くて好きだ。タカさんも樺地も手塚もザックリ分けると、自分のテニスが利他のテニスである事を是としてコート上で生きてるんだけど、跡部景吾には理解できない。利他と利己は完全に切り離せないが、誰かの為にテニスを愛する事とか負けないテニスという在り方が理解不能跡部の惑いと叫びが愛しい。 

一騎打ちで、跡部の歌は手塚の思考を見透かそうとしながら、でも微かに見えてくるのは全く理解不能の思考なので戸惑ってる。「誰かに与えられた目標ならここにいないはずだ」は読み取った思考が自分で理解できなくて否定してるようにも感じる。実際、手塚は大和部長に与えられた目標がきっかけでここに立ってるし、負傷しててもコートに立ち続けるのは目の前のS1の勝利を諦めてないからではなく、敗北が見えてても折れずに立ち続ける姿を見せる事で、青学に勝利へと向かう消えない炎を灯すのが目的。手塚は跡部を見てない。青学を全国へ導くために負けないテニスを示す事しか考えていない。4thの一騎打ち、手塚と跡部の明確なすれ違いが見えてきて、それは個人のテニスの在り方や目的の違いでもあるし、チームの在り方の違いでもあるし、向き合ってるのにこんなにも互いに違うものを見てる試合だったんだなってすごく今更わかってきて面白い。

一騎打ちで跡部が「勝者だけが知る道標を俺達が知るための勝負だ」って歌うけど、それは俺達じゃなく跡部にとってだけのこの勝負の意味だよね。二人で戦ってるしみんな応援してるのに、目の前の試合を見てるだけで跡部が手塚の事をまだ勘違いしてるしすれ違ってるのがわかっちゃってゾワッとした。手塚と道標という言葉で言うと、新テニの「さよなら手塚国光」とか「ボクの『道標』」があるけど、手塚は青学でいつだって誰かの道標であった男なので(だから新テニでは道標をやめる)道標は知るというより己がなるものだし今回の歌詞でもある「為すべきこと」だ。跡部には理解できないけど。

「勝者だけが知る道標を俺達が知るための勝負だ」を、手塚との相互不理解とは別視点で見ると、越知月光の時代にやっと全国区になった氷帝は、地道に勝ち上がっていった道が自分達や未来の氷帝学園の道標となるっていう非常にまともな意味になるのか?敗者切り捨てはシビアだけど氷帝ってまともだ。

 

4thは手塚と大石の共犯関係と大和部長との関係性を丁寧に描いてくれる。私はどうしても大和部長を原罪と思ってしまうんだけど、大和部長も柱制度の犠牲者のひとりではある。跡部が歌う「誰かに与えられた目標ならここにいないはずだ」それはそうだし、今の手塚は自分の選択だと思ってるだろうけど、じゃあ1年の手塚が大和部長という大きな存在から与えられた青学の柱という運命を、結果として自身の選択として選び直した事が、純粋に手塚だけの選択だとは全然思えないから。(大和部長の罪は重いし、だから新テニでは大和部長が手塚をそのしがらみから解放させるために自分を使うんだろうけど)特に拒否権がなく上の立場の人間から与えられた"青学の柱"という役割を、手塚が邁進するため、与えられた運命を自分が選んだ事にするという無意識の選び直しが行われたように思ってしまう。手塚に意思がないという意味ではなく。大石も巻き込まれてるし、幼い手塚に選択肢は与えられてない。まあ手塚国光は天衣無縫後でも託されてしまうし応えてしまうから変わらないのかもしれないけど。

 

東京楽の一騎打ちは熱が高まりすぎて役を飛び出してる感じがしたけど、今この熱の高まりを溢れ出させてるから、大千秋楽の方がもっとフラットに役としての一騎打ちになるかも知れないなと思った。山田健登くんの手塚と高橋怜也くんの跡部の為に作られた一騎打ち、やっぱり最高だよ。恨み節になっちゃうけど本当に本当に財木手塚と三浦跡部の時にあの二人のためだけの一騎打ちを作ってほしかった。

 

私は関東氷帝においてタカさんは手塚の心の守護天使だと思ってるので、負傷した手塚に対してタカさんが青学の旗を振った後の手塚国光の救われたような瞳に光の宿った表情に泣きそうになりました。大石は手塚の共犯者でタカさんは手塚の心の守護天使なんだよ。でも絶対に手塚を止める部員達が正しいの。みんなの正しさは手塚国光の肉体を絶対的に救うはずなんだけど、その心を救わないんだよ。悲しいけど。手塚国光の青学を勝利に導くという覚悟の、利他のテニスと利己のテニスが融合して切り離せない所がこういう悲しさを生むんだよな。関東氷帝の手塚とタカさんの信頼と共鳴が好き。全然正しくないところも含めて大好き。

 

補欠戦の日吉めちゃくちゃ良かった。最初は声をかけてくる先輩にも生意気な態度取るしリョーマのことも舐めてたのに、試合の中でどんどん自分の勝敗の重みに気がついて、先輩達の声援のその想いに気がついて、押し潰されそうでそれでも必死に食らいつく姿が良かった。リョーマの鮮烈な光に顔を歪めてそれでも強く睨みつけて挑んでくのが良かった。

一騎打ち後の跡部が日吉の試合を見てるとき、結構悲痛な顔してる時があって、日吉にもっといい状況で試合をさせてあげたかったんだろうな。レギュラー陣揃ってるし、青学には当たり前に勝つつもりでいたのに、自分も士気を上げる形での勝利はできず重いものを背負わせたと。今後また変わりそうだけど。

 

氷帝レギュラー陣が跡部に対してすげーフランクですげー図々しいの好きだな。跡部氷帝のキングだけどレギュラー全員同じ地平に立ってるし、跡部がいつもより沈んでるのをそっとしておこうとか別にしないしギャーギャーうるせえから跡部も落ち込んでいられない。

氷帝の寿司のシーンとか嫌いな人は大嫌いなのもすごく納得するけど、個人的に結構好き。4thテニミュって見てると自分が部活やってた頃の事を思い出す。大会で負けたとき、皆がいる前で負けた悔しさを正直に表に出したり神妙になったりってなかなかできなくて、妙に明るい感じになるよね。氷帝が青学と戦って負けた事の彼らの心のうちの衝撃とか悔しさとか辛さを、あのすごく妙な明るさとかふざけた感じのせいで余計に私が受け止めちゃうところがあって、何か全然憎めない。だって絶対家に帰って自分の部屋の扉を締めたら泣いちゃうでしょ?ジロー以外は。なんか、明るいほうが悲しくない?負けた後にああやって明るく振る舞ってる子達みて、すごく悲しいんだなあって思った。演劇的にどうこうって話じゃなくて、自分の学生時代の部活動での感情が蘇ってきてって意味なので、普通に観客がそこはわかりわすく落ち込めよとか真剣にやれよとか出てくるのは当然なんだけど。でも人前で落ち込めないんだよ〜だって中学生だよ!一緒にやってきた部活の奴らの前でわかりやすく落ち込んだ姿なんて出せないよ〜って謎に恥ずかしくなりながらも微笑ましく見ちゃった。

苦しい時ほど笑って見せる姿が、そのすごく重くて苦しい事を想像させるように、悲しい時ほどおちゃらけて見せるってある。氷帝のみんなが同じ地平に立ってる感じがすごく好きだ。尊敬とフランクさと図々しさとが、表に出さない心配と神妙な顔で落ち込めない意地とが、全部一緒くたになってて好きだ。

 

順不同でかわいいとこ

日吉と鳳と樺地のワチャワチャや仲の良さを見てると何故か風雲少年跡部の3人を思い出してかわいいな〜!ってなる。

跡部が榊監督に「そろそろ主導権を握れ」って言われて「もう握ってますよ」ってインサイトしたとき、後ろのジローが跡部を真似してインサイトしててかわいい。

長太郎は声も顔もかわいいし、試合中のいいトコの坊っちゃんぽさあふれる強気な態度もかわいい。

D1で乾先輩が審判に自分のボールがアウトだった宣言した時のベンチでやんややんや言い合う菊丸と岳人、初日から東京楽までの間にどんどん声も内容もデカく激しくなってかわいい。

千石と南の抽選会ソングがかわいい。頂 いただきます!めちゃくちゃかわいい。ここがこんなにかわいいので関東セレモニーの歌のかっこよさがまた引き立って良い。

 

4th関東氷帝ラストの海の音が次回は六角だなあと思わせるんだけど、六角公演の序盤になんとか緑山中出てほしいな。4thは井上さんという大人キャラ出せてる訳だし、オキラクちゃんと父、リョーマと南次郎の構図をテニミュで見たい。

 

テニミュ散々見てるし原作も読み返したりしてるのに、まだまだ新しい発見をくれるからテニミュって本当に面白い。

テニミュがシーズンを追うごとにだんだんハイコンテクスト化していく中で、4thはずっと初見の人もいる前提の作り方してくれてる気がしてる。原作に忠実って言葉だと曖昧だしそうとも言えない部分もあるけど、一旦リセットしてまた新たに始めるという気概がそういう作りになったのかな。私は4thのそういう所がずっと好きだな。

今日がシリーズ通して初見の人、今日が今シーズン最初で最後の一回の人、そういう人の存在を忘れない軽んじない作りの方が私は好きなんだ。どういう作りだろうとどうしたって何かを取りこぼすんだけど、長く続いてるテニミュだからこそ初めて出会う人の存在を取りこぼさずにストーリーに導いて行ってほしい。

 

ちょっと真面目な話。

寶珠山くんの怪我のことについて。最低限の出演シーンにしたとしても、大人数で舞台上を駆け回る作品で眼帯して出演させる事がいい事だなんて全然思えない。こんな形のショーマストゴーオンをさせるのはどうかと思ってしまった。若いテニス少年が怪我を押してでも試合をして結果肩を壊すという(大人が守らないから)描写のあるテニミュの物語自体が危うさをはらんでるのに、演じている役者が怪我を押して舞台に出る(大人が守らない)ってすごく怖いことだ。3rd関東氷帝の時も大楽で怪我があったことを思い出してゾッとした。大人が守らないことが怖い。無事回復してよかった。

テニスの王子様って原作自体に古い体育会系の描写がある。グラウンドを罰として走らせる、怪我をしても試合を続ける、大人が子供を守らない。「勝つのは氷帝 負けるの青学」のコールも、3rd関東氷帝の時から「負けるの青学」のとき黙ってるし、今回の4thでも嫌だから手拍子してないけど、だいぶ時代錯誤に感じる。

テニミュが暴力的な表現や性差別的な表現を原作にあるからというだけでそのまま出し続ける事に対して、ファンがもっと真摯に批判し続けないといけないんだろうなと思った。それはその表現を消せって事じゃなく、作り手側がその表現に対してどう思ってるのかが見えてこないのが怖いって話。原作通りであることが最善なのか、原作を尊重する時に何かを踏みにじってしまう場合はどうすればいいのかを考えてるのかな?ってのは今までのテニミュでも感じてきたから、4thでは今後そのあたりもきちんと考えてくれたら嬉しい。