インクルージョンボックス

私の内包物をつれづれと

Endless SHOCK Eternal 観劇感想

2020年10月4日、Endless SHOCK Eternal 無観客配信公演を観劇。

うまく言葉にできなくて、こんなに時間が経ってしまって、さらにうまく言葉にならなくなってしまった。

本当は本編のEndless SHOCKを3月に観劇できる予定だった。コロナで中止になってしまって見れなかったけど、未練がましくまだ手元にチケットが残してある。

見れるはずだった本編、すごく見たかったけど、中止になったからこそ生まれたものがこうして形になっている事、大阪での公演のため私自身は状況的に遠征を断念したけれど配信をしてくれたこと、悲しいことたくさんあるけど嬉しかったのもちゃんと本当だった。上田竜也くんの新しいライバル役めちゃくちゃ楽しみにしてた。それを本編の三年後設定のスピンオフ、配信という形ではあるけど見ることができたのは嬉しかった。

Eternal自体も上田竜也くんのライバル役も初めて見るはずなのに初めての気がしなくて何でかな?と思ったら、インスタライブ配信公演を見ていたからだった!インスタライブ公演も本当に嬉しかったなあ。FNS歌謡祭でもSHOCKパフォーマンスあったし、RIDE ON TIMEでSHOCKの密着もあった。

Eternalの感想書こうとしてたはずなのにいろいろ思い出してしまって進まない。

帝劇からインスタライブでのSHOCK生配信をしてくれた時、光一さんが「エンタテインメントって人の命を救うほどのエネルギーがあるものだと思う」って言ってくれた。有事の際は人の命が最優先でエンタメは二の次三の次って、そう思わないと不謹慎だって風潮の中でそう言ってくれたこと、涙が出るほど嬉しかった。エンタメがないと生きていけない人がそこにもいてくれるってことが嬉しかった。そういう人のために、スピンオフであるEndless SHOCK Eternalは生まれてきてくれたんだろうって思う。

以下思いついた順の箇条書きみたいな雑感

 

ニューヨークドリームでボロ泣きしてしまった……あんなのずるいじゃん、泣くしかないよ。オーナーとコウイチだけじゃなくてリカもタツヤも他のみんなも一緒に歌って踊るの、そんなのもう絶対に叶わない夢を見てるんじゃん、泣くだろうが!!!リカの夢だ、叶わない、こんなに楽しくて明るくてみんな笑顔に満ちてて、こんな残酷な夢ひどいよボロボロです。

コウイチが亡霊なのがわかりやすいよう青白いライティングだったのすごくよかった。

カメラワークすごかったな……リハめちゃくちゃやったんだろうか。あと生配信の視聴者の本当は劇場で見たかった気持ちを汲んでくれたような、リアルな視線運びがすごい嬉しかった。皆さん一回席の下手も中央も上手も2階席もぐるっと視線を運んでいて、あー劇場にいるみたい!!!って思った。

リボンフライング美しかったなあ、ものすごいスピードと躍動感だった。コウイチの命が燃える、燃え尽きる瞬間、一番強く眩しく熱くきらめく炎だなあって、美しかった。

コウイチがマツザキに何があってもライバル役についていてくれって言うの好きじゃなくて、個人的に自分が自ら差し出せない愛情を他人に託してんじゃねえお前がタツヤを愛してやれや!って思ってしまう訳なんだが、マツザキが本当に良いやつでこんな良いやつだからコウイチも託してしまえるんだよな……。内心、コウイチは自分が暴走してること、もう止められない事に気がついてて、タツヤを守るためにマツザキに託したのかな。マツザキが優しくて良いやつだから、きっと義務感じゃなくてタツヤを支えてくれるだろうって。
このシーン、好きになれはしないけど、Eternalを見てやっと、コウイチなりの精一杯のタツヤへの愛情(自分と同じ孤独の道をタツヤに歩ませたくない)だったと思えた。好きになれないけどね、お前が愛せよ、お前がタツヤを見つめてやれよって今でも思うけど。

コウイチがタツヤに対して素直に「誰のせいでもない、自分を責めるな」って言えるの、コウイチが死んでるからだよね。生きてる時ならそんなの強がって絶対に言えなかった。独りで突っ走って周りが見えなかった、暴走する自分を自覚もできずにショーを続けろとタツヤに迫った、自分にだってできない事を。

ここ数年のSHOCKはコウイチの弱さにクローズアップしてきて、だからコウイチの死は本当にライバル役のせいではないってストーリーになったなあと思う。コウイチは完璧じゃないしプレッシャーや孤独に押し潰され暴走もする、間違うし失敗もする。それをもっと仲間に見せてよかったんだ。

コウイチの右腕役はフクダが好きなんだけど、今回コシオカがコウイチを支えられると思ってたのすごい切なくて、右腕役に共通する思いならば、フクダもそう思ってたんだろうかと泣けてくる。コウイチに必要だったのは頼ったり甘えたり信じて任せることだったんだと思う。

本公演の答え合わせ的なスピンオフだからなんか全体的に優しい公演だ。穏やかというか。コウイチの狂気の成分に触れる機会が少ないからだろうな。
ジャパネスク最後にタツヤに真剣突き立て続けろと迫るシーンはタツヤとテラニシだけでなく観客も震え上がるコウイチの狂気のシーンだし、そこが映像になって二人の独白になる分嘆きが強くなるし、シェイクスピア劇のシーンがまるっと無いのもコウイチの狂気に触れるシーンの少なさに繋がってる。

演劇を愛して愛して追い詰められて狂気に突っ走って身を滅ぼすコウイチという苛烈な生と死を視ることは本公演でしか叶わないんだ。その分、Eternalではだれがどんな思いだったか、このシーンの時系列は、とかの理解が深まるいい公演だ。タツヤのコウイチへの強烈な片想いも胸に刺さる。

創造と破壊を短期間に繰り返すコウイチと、それについていけなくなる仲間たちやタツヤを見るの辛いよ、コウイチと光一さんは似てる。似て非なる存在でパラレルワールドの本人だよ。光一さんの経験も含まれてるでしょ、そのものじゃなくたって。20代の頃の自分を客観視して物語に入れてるよね。

って思ってたらSHOCKの千秋楽挨拶で、コウイチはジャニーさんでタツヤは光一さんなんだって話が出たらしい。元々SHOCKは1幕までコウイチが主人公のように見えるけど2幕からは完全に主人公がライバル役になる主人公交代的な作品(だからライバル役がめちゃくちゃ重要)だと思ってたけど、まんま父殺し文学だったのか。
NHKでやってたSHOCKのドキュメンタリーで、東宝演劇部の斉藤さんがコウイチって光一に似てるよね、なんでこんなに突っ走るんだろうねって話をされていたり、帝劇からのインスタライブでの生配信でもいろんなアイデアや思いつきをポンポン出してああしたらこうしたらって言ったりするのを見ると、光一さんってジャニーイズムの一部をごっそり受け継いでるんだろうなと、思ったりした。

上田くんのライバル役、めちゃくちゃ期待してたんだけど、期待以上にとっても好きになってしまった。個人的に最愛のライバル役である屋良っちと私の中で同列一位に輝いた。役の解釈がぜんぜん違ってそれが最高に面白いし、胸に刺さってしまった。絶対にまた、今度は劇場で上田くんのライバル役を見たい。彼がコウイチの狂気にグチャグチャにされて、その傷口にスポットライトを浴びてキラキラと輝く姿が見たい。何度見てもSHOCKの醍醐味はライバル役の葛藤と苦悩が爆発的にきらめく様子だと思う。

刀を渡す役が今回のSHOCKから寺西拓人くんになって、あーここも絶対見たい!!!ってなった。梅田彩佳さんのリカ、本当に好きなのでまた見たいなあ、梅リカになってからやっとリカがSHOCKにとって血の通った人間になってきた気がするんだ。(それは当然ながら今までのリカ役の役者さんたちのせいではなく、都合のいい時だけリカに役割をあてがった脚本演出のせいだけど)大好きな前田美波里さんのオーナーも新演出があるの嬉かったなあ。

Endless SHOCKこのキャストでまた次もやって欲しい、絶対に見たいと思いを新たにした。