インクルージョンボックス

私の内包物をつれづれと

Endless SHOCK 2018 観劇感想

2018年2月28日、3月20日 Endless SHOCK 帝国劇場にて観劇。
生で見るのはこれで3年目ですが、SHOCKは何度見ても夢の世界がはじまった!って思う。この先に絶望的に悲しい展開が待ってるってわかってても、客席の明かりがおちてオケが鳴って幕が開くとすっごいワクワクして思わず笑顔になる。夢の世界が開かれていく感覚になる。エンタテインメントとして単純にすごいなあと思う。

今回、私の最愛のライバル役であるヤラ(屋良朝幸さん)がキャスト変更してユウマ(中山優馬さん)になり、さらにオーナーの前田美波里さんも久野綾希子さんに変わって、他にも半分以上のキャストの方々が変更されていて、ストーリーの大筋は変わらないもののだいぶ印象が違うものになっていた。個人的に、久野さんは去年の夏に通いまくったビリーエリオットのおばあちゃんをやられていたので、きらびやかな衣装をお召しになるとまた全然違う!と思った。美波里さんが華麗なオーナーなら、久野さんはおちゃめで愛らしいオーナーだった。

今年のSHOCKは、作品自体がエンタテインメントとして素晴らしかったことは間違いないんだけど、個人的に見ているのがつらくなるところがあり、感想を書くのをどうしようか迷った。けど、吐き出さないほうがモヤモヤするのでとりあえず書いておくことにする。肯定的で気持ちのいい感想を読みたい方はこの先はお読みにならないほうがいいかも。あとすごい支離滅裂で読みにくいです。
去年とおととしの感想はこちら。

inclusionbox.hatenablog.com


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SHOCKのコウイチが光一さんと別物であるというのはわかっているけど、どう考えても当て書きでもあるわけで、光一さんのファンなのにどんどんSHOCKをコウイチの味方として見られなくなっていくのがつらいと思った。コウイチの描かれ方が、どんどん完璧じゃない、不完全な弱い側面を出しているのに、なぜだかコウイチが悪者になっていくようで。今回それが本当に顕著に感じられた。

新しいライバルのユウマの少年性、実際に若いのもあるし瑞々しい才能の輝きを持ってる感じがする。そして彼自身が華やかなスター性をもってそこにいる。だからこそ、コウイチへのショーマストゴーオンへのまたかっていう心底呆れ返ってるような諦めたような反応が、コウイチへのついて行けなさがダイレクトですごく際立っていた。

今回オンブロードウェイでのライバル役のソロが変わった。Change The World、この曲も意図的なのはわかってるけどユウマの意思に反する曲で、ユウマはこれ絶対おもしろくよねって思った。コウイチが誘ってきたパーカッションのすごい奴、あんな奴入れなくたっていいって反発したユウマの意見はまるで無視して、ユウマのソロ曲に当て込んでる。コウイチはユウマに得意じゃないことをぶつけて何かしらの化学反応を期待して、良かれと思ってやってるのかもしれないけど、絶対これ事後報告だろうって思ってしまった。(すごい偏見だけど)

コシオカに何があってもユウマについていてくれって言うのもひどいなと思った。これもユウマのためを思ってなのかもしれないけど、それは愛じゃないよ。仮に愛だったとしてもユウマは愛として受け取れないよって思えて。なんでコウイチがついていてやらないんだよ。コウイチのかわりはいないのに、ユウマが追い求めてるのはコウイチなのに。

Japanesqueで、松崎が差し出した刀が本物だとわかって固まるコウイチを見たユウマの笑顔。これでコウイチに勝ったっていう歓喜だけじゃなくて安堵の笑みでもあったんじゃないか。これでコウイチへの雁字搦めの感情から逃れられるという安堵、ショーマストゴーオンのギリギリで走り続けて疲弊したこころが休まるかもしれない安堵。

ダーブライングの時の太鼓を叩きながらずっと真剣な顔でコウイチを見つめ続けてるのがすごい健気で、CONTINUEでコウイチの気配を感じで笑うユウマの顔が本当に健気で、あれだけコウイチにひどいことされてきて、でもどうしたってコウイチを好きで、最後にはすべて許しちゃうんだよ。許さなくていいよって思うくらい健気で、切なかった。切なすぎて夜の海で最後に星を掴んで満足そうに笑って死ぬコウイチに、何ひとりで満足して死んでるんだよって怒りたくなった。

ヤラの時よりユウマの方が、コウイチのひどさを責めたい気持ちになってしまって……、ユウマにとってコウイチはあまりに呪いが強すぎる。コウイチが死ななければユウマの心と才能が殺されてたんじゃないか。去年までだと、もしかしたらコウイチか死なずに済む未来があったかもという一抹の希望を抱く余地があったけど、今まで見てきたSHOCKではじめてコウイチは死ぬべくして死んでしまったように思えてそれが悲しかった。

光一さんの芸術品みたいな美しいフライング見ると寿命伸びる〜。
瀧本美織さんのリカめっちゃいいな。まず顔がかわいいし声もかわいいし、ダンスもすごくいい。好き。尻と太ももが肉感的でドキドキする。
みたいなアホみたいな感想だけ言ってたいのに(いや、このアホみたいな感想も実際観劇後ツイートしてたので本当なんですが)、すごい切なくて悲しくてやるせない気持ちになった。

最後にアホみたいな妄想。もしかして今年のSHOCKって、大劇場へ行ってカンパニーのみんなが停滞していいものが作れなくなって、ユウマもコウイチの影から逃れられずに心と才能を殺された世界のコウイチが、タイムリープしてきた2巡目ルートなのかななんて。だから必死こいてショーを続けろ立ち止まるなって言い続けて、結局自分が死んでしまうルートに入っちゃったのかな。コウイチの死の必然性を感じた悲しみと、コシオカへユウマについていろって言うところを納得させるためにそんな妄想をしてみた。